2013年12月23日月曜日

ヤイロ・リーデヴァルト~Droomdebuut

エールディヴィジは前半戦を終え、ウインターストップに入ります。

前半戦最後の試合、アヤックスはローダJCにアウェーで劇的な1-2の逆転勝利。ヒーローとなったのはこの日エールディヴィジデビューを飾った17歳のDF、ヤイロ・リーデヴァルトでした。


リーデヴァルトは1996年9月生まれの17歳。2007年からアヤックスユースでプレーしており、世代別のオランダ代表にも選ばれている選手です。


現在リーデヴァルトはA1に所属している選手。オランダ2部に参戦しているアヤックスのリザーブチームJong Ajaxにおいても、2013年10月にデビューを果たしており、12月9日のカップ戦でトップチームデビューを果たした選手です。


ボイレセンの負傷に伴い、現在アヤックスは左サイドバックが手薄な状態。フランク・デ・ブールはブリントをなるべく中盤の底のポジションで使いたい思惑があるようで、右利きのリヘオンを使ったり、あるいは本来プレーメーカーの位置に入るドゥアルテを使ったりと、試行錯誤していました。



ローダとの試合では、結局ブリントが左サイドバックに入っていましたが、後半35分にデ・ブールは守備的MFポウルセンを下げて、その位置にブリントを入れる選択をします。


交替で入り左サイドバックを務めたのが17歳のリーデヴァルト。ここで彼は決定的な仕事をしてみせます。


まずは後半43分、ペナルティーエリアでフーセンがボールキープ、反転して送ったグラウンダーのクロスに飛び込んだのはサイドバックのリーデヴァルトでした。これでアヤックスは同点に持ち込みます。

驚きはその数分後。後半ロスタイム、シェーネのコーナキックをフェルトマンがヘッドで前に送り、ここに詰めていたのがまたしてもリーデヴァルト。劇的な逆転劇を演出してみせました。


結局、丁重な試合を見せていたアヤックスですが、この17歳の新たな才能に助けられる形となり、見事Winterkampionenの座を射止めました。本当に強いチームは調子が悪くても勝つ。今のアヤックスには不思議な勝負強さが備わり始めています。


ちなみに、リーデヴァルトはフランク・デ・ブールの元でトップチームデビューを果たした15人目のプレーヤー。17歳と104日でのゴールはなんとエールディヴィジ最年少ゴール記録です。もちろん、まだまだトップチームで定位置を確保するには道のりは遠いかもしれませんが、MFもできる選手ということなので、これからじっくり成長していってほしいですね。





2013年12月8日日曜日

WSDの記事について。その他諸々


アヤックスはつい先程、NACブレダに4-0で勝利。2試合連続の4-0での勝利になります。

輝いたのはハットトリックを決めたクラーセン。前半の1点目はシェーネのパスを冷静にゴール右隅に流し込み、2点目はフィッシャーからの柔らかいクロスを見事なダイレクトボレー。後半、モイサンデルからのロングボールを受け、ワントラップでGKを抜き去りゴール。どの得点もシンプルながら確かなテクニックがなければ不可能な、まさに彼のプレースタイルをそのまま表したような素晴らしいものでした。(ゲームでいうとウイイレもFIFAも彼のこと過小評価しすぎですよね。パッとしない能力値でしかもあんまり成長しない。せめてもうちょっと将来的に成長する設定にしてほしい。)






ハイライトはこちら。




さて、今日はワールド・サッカー・ダイジェストの記事についてです。


この雑誌、アヤックスの若手のこともたまに取り上げてくれるのでそこには感謝なのですが、オランダの記事はユトレヒトファンのハンス・フォスさんという方が書いていて、どうもアヤックスに対して厳しいんですよね。



今月号の記事では、要約すると「若手を育てて結果を出すというアヤックスの理念は素晴らしい。しかし、それだけでは勝てない。もっと現実的になるべきなのではないか。このままだと連覇やCLグループステージ突破は厳しい」、というものでした。それ以上でもそれ以下でもない。セルティックやバルセロナへの勝利は華麗にスルー。


まぁ、たぶんこれが一般的な、特段アヤックスファンではないオランダ人の見方なのかもしれませんが、それにしても、「それができたら苦労しねえよ!」と叫びたくなるような意見ですよね。


ようするに、それが中堅選手であれ他チームの優秀な若手であれ、計算できる選手を買う金がないんです。オランダでは中位から下位のチームの若手が活躍すると、まずはオランダ国内のビッグクラブ、つまりアヤックス、PSV、フェイエノールト、トゥエンテあたりへの移籍が噂されますが、移籍金の折り合いがつかなかったり、給料の折り合いがつかなかったりで、最近はアヤックスに来てくれる若手の実力者が少ないのが現状です。ナルシンもマヘルもPSVを選び、海外リーグへの挑戦は時期尚早と思われるようなアサイディやファン・ヒンケルも結局プレミアリーグを選択。もちろん、オランダの他のチームに比べればアヤックスだって金満ですが、PSVには敵わないし、国外のビッククラブの予算とは大きな隔たりがあるわけです。


ボスマン判決以降、アヤックスはじめオランダのクラブが皆こういった状況に置かれていることは、オランダ人ならよくわかっているはず。それを「もっと現実的に」と言われても、「あなたがもっと現実的になったほうがいいんじゃ…」という感想です。



アヤックスにとっては、スレイマニが苦い思い出になっているのではないでしょうか。2007年にヘーレンフェーンで目覚ましい活躍を見せたスレイマニを翌年アヤックスはオランダ国内での移籍では最高額となる1625万ユーロ(当時のレートで約27億2500万円)で獲得、当然高額のサラリーが支払われることになりましたが、最終的にはレギュラー落ちしてしまい、いい結果を残すことができませんでした。


もちろんスレイマニはそれなりの活躍はしました。彼のスピードとテクニックは間違いなくアヤックスの武器でしたし、久しぶりのリーグ制覇の原動力にもなっていたと思います。しかし、それが投資した額に見合う活躍だったかというと首を傾げざるを得ない結果で、ファンからは批判の対象になってしまいました(彼自身にとっては少し酷ですけどね…)。



好むと好まざるとにかかわらず、限られた予算の中で若手を育ててやっていくしかない。その中で、時としてフリーで獲得できるポウルセンのような選手や、ボージャンのようなローンの選手を入れつつ、やりくりしていくしかないんですよね。


※ちなみに立ち読みでざーっと読んだ印象だけでこれ書いてますので、もしかしたらハンスさんの意見と照らしあわせて的はずれな文章になっているかもしれませんが、あしからず。


ミッドウィークにはいよいよ敵地でのCL最終節ACミラン戦。アウェーでの戦いですし、当然チーム力には差があります。また、キャプテンのシーム・デ・ヨングは欠場の見込みになっています。ただ、ブリント、セレロ、クラーセンの中盤もばっちり機能し始めて、現在チームの調子は完全に上向き。この勢いでサプライズを起こしてほしいものです。






2013年11月29日金曜日

希望の兆し

アヤックスはチャンピンズリーグでセルティックとバルセロナに2連勝、最終節のアウェーでのミラン戦に勝利すればグループステージ突破の希望が残された状態です。


国内でもチャンピンズリーグでもなかなか調子が上がらず、苦しい時間を過ごしていたアヤックスですが、最近になってようやく希望が見えてきました。


復調の要因は選手の成長。


まず言及すべきはダレイ・ブリント。アヤックスのレジェンドの息子は左サイドバックのポジションで昨シーズンのチームMVPを獲得しましたが、今年はさらにアンカーのポジションで才能を開花しました。スピードこそないものの、決してボールを失わない確かなテクニックと、正確なキックを活かした展開力を併せ持ち、エレガントなプレーを見せています。日本戦でのプレーはいまいちでしたが、代表でもこのポジションで使われ始めており、これからさらに伸びる予感を醸し出しています。


次に、まさかの代表選出も経験した若きCB、ヨエル・フェルトマン。バルセロナ戦では不運にもレッドカードをもらってしまいましたが、ここ数試合の彼のパフォーマンスは圧巻の一言。足元の技術の高さは折り紙つきで、正確なパスだけでなくフェルトンゲンを彷彿とさせるようなダイナミックなドリブルもできる。もちろん一対一にも強く、まさにオランダらしいマルチな才能をもったCB。一時期はファン・デル・ホールンの加入によりチーム内での地位が危ぶまれましたが、モイサンデルの怪我などで掴んだチャンスを見事にものにしました。


そして、魔法のようなテクニックと豊富な運動量でピッチを駆けまわる、小柄なMFトゥラニ・セレロ。ゴール前での怖さはまだまだ足りていませんが、トリッキーなプレーで好機を演出するだけでなく、バルセロナ戦では右からのクロスにうまく飛び込み貴重な先制ゴールをあげています。


最後に、将来の10番として期待されるダフィー・クラーセン。若干20歳ながら、プレースタイルは「インテリジェント」という形容がぴったりな、フットボールIQの高い選手。オランダ国内では以前より久しぶりにアヤックスユースが生み出したオランダ人「10番」として注目されており、日本でもWSDなどでよく話題になっていた選手ですが、ここ数試合はスタメン出場が続いており、いよいよブレークの兆しを見せています。柔らかなテクニックを持ちながらシンプルにボールを捌いてリズムを作り、時にゴール前に現れて決定的な仕事ができる。非常に可能性を感じさせるタレントです。
(余談ですが、オランダ語だと名前の発音は「デイフィー」が近いですかね)



世界最高レベルとは言えなくても、そして常にベストなメンバーが揃うとは限らなくても、彼らのような若き才能が常に台頭し続ける。経験不足によって時として大きな代償を払わされることもあるけれど、彼らの活躍はまさにクラブが正しい方向に向かっていることの証明なのだと思います。


毎年厳しい組み合わせが続いているけれど、今年こそはグループステージ突破を決めて欲しいですね。






2013年10月19日土曜日

Ajax 2013-14 -苦難のシーズンの予感-

エールディビジはすでに2013-14シーズンの1/4を終え、9節終わってトゥエンテとPSVが勝ち点18で首位、1ポイント差でアヤックスが追う展開。しかしフェイエノールトや快進撃を見せたズウォレ、同じく好調フィテッセも僅差で後につけており、相変わらずの混戦模様となっています。


アヤックスは順位上では3位ですが、苦しい戦いを強いられています。


アヤックスとPSVに生まれた差

攻撃の中心だった天才MFクリスチャン・エリクセンがトッテナムに移籍、守備の大黒柱トビー・アルデルヴァイレルトはアトレティコ・マドリーに移籍。バルセロナからボージャンをレンタルで獲得し、テクニックのあるMFレリン・デュアルテ、昨シーズンユトレヒトでブレイクしたDFマイク・ファン・デル・ホールンという若手を獲得はしたものの、攻守の要を失ったアヤックスは、客観的に見れば間違いなく戦力ダウンしています。獲得が噂されていたフィテッセのファン・ヒンケルはチェルシーへ、AZのマヘルはPSVへそれぞれ移籍先を選び、ファンからしてみれば期待はずれの移籍期間になってしまいました。

対してPSVはマンチェスター・ユナイテッドから朴智星が復帰し、代表経験のあるスタイン・スハールスをスポルティング・リスボンから獲得。加えてジェフリー・ブルマ、カリム・レキク、アダム・マヘルといった有力若手タレントを次々と獲得し、経験ある選手と可能性を感じさせる若手が混ざり合った魅力的なチームに仕上がっています。

アヤックスは第7節でPSVにいいところなく4-0で大敗。実力差を見せつけられてしまいました。



苦難のシーズン

また、チャンピオンズリーグではバルセロナ、ACミラン、セルティックと同組という厳しい抽選結果。バルセロナには4-0で敗戦、ACミランには後半終了間際にデンスヴィルのヘディングで先制したものの、ファン・デル・ホールンがマークについていたバロテッリがペナルティーエリア内でダイブ、PKを沈められ引き分けに終わります。セルティックとの試合は来週に控えていますが、3位でヨーロッパリーグ出場が現実的な目標でしょうか。

余談ですが、グループの組み合わせも、判定も、毎年アヤックスに厳しすぎやしませんかね…2年前はレアル戦でゴール2つが判定により覆され、八百長疑惑のリヨンがディナモ・ザグレブにまさかの大勝を収めるという悪夢のような展開がありましたし、昨年はレアル、ドルトムント、シティーと同組という無茶苦茶な組み合わせ…そして今年もこの組み合わせに、この判定。やるせないですね。


そんな中、今年は昨年加入したルーカス・アンデルセンや、負傷から復帰したダフィー・クラーセンが出場機会を増やし結果を残しています。また、負傷したボージャンの代役としてアカデミー出身のレスリー・デ・サが期待以上の活躍を見せるなど、明るいニュースもあります。近年なかなか勝てなかったユトレヒトにもホームで勝ちましたし。


しかし、古豪復活への道のりは遠いと感じざるをえません。リーグ三連覇を成し遂げながら選手の流出は止まらない。キャプテンのシーム・デ・ヨングは残留しましたがメンバーが小粒な感じは否めず、国内で勝てたとしても、エールディヴィジ自体が弱体化した中、なかなかそれが欧州での成果にはつながりません。加えて、CLでグループステージを突破する千載一遇のチャンスは2年前にあったにも関わらず、疑惑の判定で涙を飲むことになってしまったわけです。欧州で結果を残し続けるチームにならなければ、選手の流出も止まらないでしょう。


若手への期待

古豪復活への鍵を握るのはユースアカデミーの再編ですが、もちろんこれは一朝一夕で成し遂げられるものではなく、今のA1はバルセロナやミランのユースにも力負けしてしまうのが現状です(トップチームがCLを戦っている裏でUEFA Youth Leagueというものが行われており、両チームと対戦しましたが、両方に敗戦しました。)


そんな中ですが、まったく注目する価値がないというわけではありません。注目すべき選手も何人かいるようです。

ユースの注目の選手としては、プレミアへの移籍が噂されていながらPSVから獲得したリシェドリー・バズールでしょうか。若干17歳ですが戦術眼とテクニックを兼ね備えており、Jongの試合でもアンカーのポジションで活躍しているので、今後期待できるかもしれません。PSVからの移籍というのが少し悲しいところではありますが…。デ・サの活躍とかもあるので、今年も昨年のフィッシャーみたいに大ブレイクする選手が出てきてほしいと思います。



こちらがバズールのプレー。視野が広く、パスがうまい選手ですね。


また、FWのシェラルド・ベッカーも19歳以下のオランイェに選ばれている期待の若手。インターナショナルウィーク中はトップチームの練習に参加したりもしたようなので、今後A1、Jong、トップチームと活躍の場を広げていってほしいと思います。

昨年大活躍のフィッシャーはスランプに陥っているようで、強引な突破でボールロストする場面や、力み過ぎた無茶なシュートでチャンスを不意にしてしまう場面が多くなっている気もしますが、まだ19歳。ゆっくり自分のスタイルを作り上げていけばいいと思います。



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いずれにせよ、今年は若手のブレイクを待ちながらの厳しい戦いが続くことと思いますが、最低でもCL出場権獲得、そしてCLではミランになんとか競り勝ってグループステージ突破(まぁ無理ならELでよしとしましょう…)を成し遂げてほしいものです。

Sheraldo Becker en Nick de Bondt

エールディヴィジは今夜再開。アヤックスはトゥエンテとの重要な試合を迎え、火曜日にはCLグループステージ第3節、セルティックとの負けられない戦いが待っています。


2013年5月19日日曜日

Eredivisie Kampionen #32


2012-13シーズンのエールディヴィジはアヤックスの優勝で幕を閉じました。


アヤックスはこれで32回目のリーグ制覇。フランク・デ・ブール監督は就任後3連覇の偉業を成し遂げました。これまでにオランダリーグ3連覇を達成したアヤックス監督は、フランク・デ・ブール以前には2人のみ。これでデ・ブールはリヌス・ミケルスとルイス・ファン・ハールという偉大な監督と同じリストに名を連ねることになりました。

最終的には、盤石と言える戦い方でシーズンを締めくくったアヤックス。圧倒的な攻撃力を爆発させた一方で勝負弱さを露呈した2位のPSVと比べると、安定した守備できっちりと勝利を重ねてきたという印象です。


今シーズン文句なしにアヤックスのMVPとなったのはダレイ・ブリント。アヤックスの年間最優秀選手(Ajacied van het Jaar)に選ばれ、各紙が選ぶエールディヴィジのベストイレブンにも軒並み名を連ねる若き左サイドバックの急成長なくして、今年の優勝はありえなかったと思います。シーズン当初は契約延長せずフリーで出て行くのでは、と噂もされるような状態でしたが、シーズン途中にはオランダ代表にも選ばれ、怪我がちなボイレセンを差し置いて完全に左サイドバックのファーストチョイスになった印象です。







そして、今シーズンはポウルセン、シェーネ、アンデルセンと3人のデンマーク人を獲得。エリクセンとボイレセンと合わせて、デンマーク人が欠かせない存在となっていました。シェーネは個人的にはブリントと並ぶくらいのMVP級の活躍を見せた選手だと思います。重要な局面でのゴールだけでなく、細やかな技術で多くのチャンスを演出していました。そして新星フィッシャーの大活躍はご存知の通り。アヤックスの中では若手の最優秀選手(Talent van het Jaar)に選ばれました。今後、間違いなく欧州トッププレーヤーの一人として成長していくことでしょう。


ポウルセン、フィッシャー、シェーネの3人が英語で今シーズンを振り返っている動画がこちら。







個人的には、ポウルセンの以下の言葉が印象的でした。


「僕は1対1に強いフィジカルなプレーヤーではなくて、コンビネーションを創り出すのがうまい選手でもある。ほとんどの試合でボールポゼッションが60%を超えるようなチームでプレーできるのは本当に楽しいよ。去年はフランスの小さなクラブで、状況が違ったからね。」


当初はテクニックに欠けた荒々しい選手なのかと思っていましたが、蓋を上げてみればカードを一枚も貰わないでシーズンを終えたポウルセン。後半につれて徐々にチームにフィットして、冷静なディフェンスで相手の攻撃の芽を摘んだだけでなく、チームのボールポゼッションに大きく貢献することとなりました。来シーズンもアヤックスでチームを引っ張って欲しいです。



さて、今シーズンでエリクセンとシーム・デ・ヨングは移籍が濃厚。他にもアルデルヴァイレルトも移籍が噂される選手のひとりとなっています。

エリクセンはドルトムントやリバプールへの移籍が噂され、特に司令塔ゲッツェがバイエルン・ミュンヘンに移籍となるドルトムントについてはエリクセン自身「プレーしたいチーム」と発言もしており、またデ・ブールとクロップ監督も最近仲がいいようで、移籍の可能性が高まっているところです。

シームは以前からニューカッスルへの移籍が噂されていましたが、本人は弟のルーク・デ・ヨングがプレーするドイツでプレーしたい気持ちがある模様。最近ではシャルケのフンテラールがシームはシャルケに合っていると発言したという報道もあります。

トビーもニューカッスルやトッテナム、アーセナルなど様々なチームへの移籍がありますが、最近ではASローマがトビーへの問い合わせを行ったという報道もあります。



エリクセンとシームが抜けると、MFの選手層がどうしても薄くなってしまうため、AZからアダム・マヘル、フィテッセからファン・ヒンケルの獲得が噂されています。ただ、AZのフェルベーク監督は、「マヘルはヨーロッパのビッグクラブでプレーする用意ができている。国内に留まる必要はない」とも言っており、またAZが高額な移籍金をマヘルに設定することが考えられるので、彼がアヤックスに来るかどうかは微妙なところです。間違いなくオランダでNo.1の若手タレントなので、彼が来たらアヤックスのサッカーがさらにおもしろくなることは間違いないのですが…。



ただ、最近では若手のタレントを相次いで獲得しており、ナイジェリアの17歳Moses Daddy-Ajala Simon、アイスランドの16歳ストライカーOttar Magnus Karlssonの加入がほぼ内定、16歳のDF、Nathan Layderをクラブ・ブルッヘから獲得、そしてオランダU-18代表にも選ばれている右ウイング、Anwar El-Ghaziとの契約にも至っています。すでにチームに加入しているイラン・ボッカラやルーカス・アンデルセンなどの若手とともにアヤックスの未来を作っていって欲しいですね。




来シーズンこそはチャンピオンズリーグでの結果を残したいアヤックス。どうなるか楽しみです。







2013年4月21日日曜日

3連覇に近づくアヤックスと"Danish Dynamites"


アヤックスはエールディビジ第31節を終え、勝ち点67で首位に立ちます。2位PSVは勝ち点63、今晩のフィテッセ対フェイエノールト戦でフィテッセが勝った場合、フィテッセが勝ち点64で2位に踊り出る可能性もあります。


開幕当初はPSVが圧倒的な戦力を持っていると思われており、実際ものすごい勢いで得点を重ねていたPSVですが、大事な局面で守備の脆さを見せてしまい、結局未だに2敗を保つアヤックスが首位を守る展開になっています。


第30節のアヤックス対PSVの頂上決戦は3-2でアヤックスの勝利に終わり、この結果アヤックスは優勝をグッと引き寄せたことになりました。31節のヘーレンフェーン戦は1-1の引き分けに終わったものの、残り3試合NAC、ヴィレムII、フローニンゲンと格下相手の試合が続くため、よほどの波乱がなければこのままアヤックスの優勝となりそうです。


今シーズンのアヤックスでセンセーショナルな活躍をしたのは、間違いなくヴィクトール・フィッシャー。デビューシーズンながらリーグ戦8ゴールを記録し、18歳ながらチームの主軸として活躍しています。特にNEC戦でのこのスーパーゴール。






同じくデンマーク出身のクリスチャン・エリクセンは、好調・不調の波は激しいものの、CLやPSV戦など重要な局面で活躍し、ヘラクレス・アルメロ戦ではフィッシャーに負けじとスーパーゴールを決めてみせました。




若く、才能あふれるこの二人に注目が集まっています。エリクセンは今夏の移籍を特集した雑誌では必ずといっていいほど名前が出てきます。


しかし、今シーズン素晴らしい活躍を見せているデンマーク人が、あと二人います。この二人の活躍がなければ、今アヤックスが首位に立っていることはないでしょう。


一人目は、ラッセ・シェーネ。NECから今シーズン加入した26歳は、今シーズン29試合に出場し6ゴールを決めています。中盤の攻撃的な位置が主戦場ですが、守備的MFを務めることもでき、また右ウイングでのプレーもできるユーティリティープレーヤー。正確な技術から中盤のポゼッションに貢献し、粋なパスでゴールをアシストする。そして決定的な場面で思いきりの良いミドルシュートからゴールを奪えるという、状況判断に優れたインテリジェントで頼もしい選手です。

Lasse Schone

シェーネはデンマーク出身ですが、16歳の時からヘーレンフェーンのユースに所属。しかしヘーレンフェーンでのデビューは叶わず、当時エールステ・ディヴィジ(2部リーグ)のデ・フラースハップに移籍。2006年から2008年までに70試合以上に出場し、NECへ移籍します。ここでシェーネは125試合33ゴールと、チームのエースとして活躍。今シーズンはじめに、フリートランスファーでアヤックスに加入しました。


特に後半戦はチームに完全にフィットし、渋いけれどMVP級の活躍を見せています。PKキッカーを任されることもあるなど、すでにチームになくてならない存在になっています。







そして、もう一人忘れてはいけないのが、クリスチャン・ポウルセン。シャルケ、セビージャ、ユベントス、リバプールといったヨーロッパの強豪チームを渡り歩いたベテラン。ハードなマークで相手を潰す守備的MFです。


Christian Poulsen


加入当初は、近年は代表からも引退し全盛期を過ぎてしまっており、またアヤックスらしい足元の技術がある選手でもなかったため、昨年のオーイェルのようにベンチからチームを盛り上げるような役割が期待されているのではないかということが言われたりもしました。しかし、シーズン後半になってチームに完全にフィット。守備的MFをControlling midfielderと呼ぶことがありますが、最近のポウルセンはまさにアヤックスのお家芸であるDF含めた低い位置からの丁寧なポゼッションをコントロールする役割を担っています。


常に攻撃的にプレーしたいアヤックスにとって、まず行うべきは攻撃で数的優位を作ること。サイドバックが高い位置をとれるようにするため、キーパーがボールを持ったらまずアルデルヴァイレルトとモイサンデルの両CBがワイドに開き、ブリント、ファン・ラインの両サイドバックを前線に押し出します。しかし、ここで問題になるのが中央のスペース。CBがボールを保持した時に縦のコースが消されている場合、中央のサポートがなければやり直しができなくなるし、ミスがあると一気に中央突破される可能性があります。ここを埋めるのが守備的MFの役目。昨シーズンはヤンセンやアニタがCBの間まで下がってきて、ボールを散らす役目を担っていましたが、ポウルセンも最近はこういった役割をこなしています。PSV戦では特にこの役割がバッチリはまっていました。



アヤックスは若いチーム。それゆえにエリクセンやフィッシャーといった若い才能に注目が集まりがちですが、経験豊かなこの二人がいなければここまで安定したシーズンを過ごすことはできていないでしょう。


残り3試合。きっちり全勝して3連覇を果たし、来シーズンこそはヨーロッパで結果を残してほしいものです。また、来シーズンは怪我でトップチームでの試合から離れている左サイドバックのボイレセンや、今シーズン加入したアンデルセンといった他のデンマーク人選手の活躍も見ることができるといいですね。



2013年3月3日日曜日

アヤックスのEL敗退とエールディヴィジの衰退


アヤックスは先日行われたヨーロッパリーグ一回戦、ステアウア・ブカレストに敗北しヨーロッパの舞台から姿を消しました。アムステルダム・アレナにおける第一戦は2-0で勝利したものの、敵地に乗り込んだ第二戦では90分戦って0-2、延長線でも決着がつかずPK戦で敗北が決定しました。

アヤックスはこれで二年連続でチャンピオンズリーグのグループリーグ敗退からヨーロッパリーグに回り、一回戦で敗退していることになります。

もっとも、去年は一回戦の相手はマンチェスター・ユナイテッド。それでも敵地オールド・トラッフォードで勝利を収めた実績もあるだけに、明らかに格下のステアウア相手の敗退は失望的な結果と言わざるを得ません。今年のヨーロッパリーグ決勝はアムステルダム・アレナで行われる予定なだけに、是が非でも勝ちたかったアヤックス。しかし肝心な所での勝負弱さが出てしまい、願いは叶いませんでした。

その後のエールディヴィジの試合でもアヤックスは苦戦。EL後のADOデンハーグ戦では圧倒的に攻めながらも勝ちきれず1-1でローダJC戦に続く引き分け。昨日のトゥエンテ戦では2-0で勝利と持ち直したものの、首位PSVとの勝ち点差2をひっくり返すことができるかどうかは微妙なところです。

アヤックスの敗退に伴い、エールディヴィジのチームはチャンピオンズリーグからも、ヨーロッパリーグからも、姿を消したことになります。エールディヴィジのクラブは、小野伸二が所属していたフェイエノールトが2002年にUEFAカップを制して以降、欧州でタイトルを取ることができていません。今回は、アヤックス自体の弱体化と、エールディヴィジ全体の衰退について考えてみたいと思います。


アヤックスの危機

アヤックスは1994-95シーズンに欧州を制覇しました。当時のアヤックスは若手とベテランが融合し、ユースアカデミーが生んだ10年に一人といったような逸材がたまたま奇跡のように揃っていたからこそ結果を残すことができました。しかし、ボスマン判決以降、オランダのクラブからの選手の流出は止まることがなく、エールディヴィジは苦しい時期を迎えています。


アヤックスのユース育成は全世界に影響を与えています。それ自体は素晴らしいことですが、国内外問わずアヤックスのモデルをコピーするチームが増えてきました。現在もアヤックスは多くのタレントを輩出していますが、圧倒的な才能を持ったオランダ人のタレント―例えばクライファート、スナイデル、ファン・デル・ファールトのような―を輩出することはできていません。

オランダ代表の各カテゴリーに、何人のアヤックスの選手が含まれているのか以下の表にまとめてみました。


【アヤックス所属選手の人数】
カテゴリーGK DF MF FW 
Oranje1 2 0 0 
Jong Oranje0 0 00
Beloften0 3 0 1 
Oranje onder 191 0 1 1 
Oranje onder 171 4 1 1 
合計3 9 2 3 


※それぞれのカテゴリーの説明↓
  • Oranje…フル代表。フェルメール、ブリント、ファン・ラインが選出。2013年2月6日親善試合イタリア戦。
  • Jong Oranje…オランダ代表リザーブチーム。2月5日クロアチア戦。フィテッセのファン・アーンホルト、PSVのワイナルダム、ボルシア・メンヘングラードバッハのルーク・デ・ヨングなどが選出
  • Beloften…Jong Ajaxなどのリザーブチームが集結するリーグ戦からの選抜。2月6日アイルランド戦。
  • Oranje O19…19歳以下代表。2月6日スコットランド戦。
  • Oranje O17…17歳以下代表。ポルトガルで行われる4カ国対抗戦へのメンバー。

明らかにDFばかりというのがわかります。もちろんDFのタレントが出てきているのはいいことではあるのですが、MFやFWでオランイェレベルの選手が出てきていないのは非常に気にかかります。それに比べるとフェイエノールトはクラシー、フィルヘナ、ボエティウス、アチャバルなど中盤・前線に多くの素晴らしい若手選手を揃えています。

ちなみに以下がそれぞれのカテゴリーで選ばれているMF・FWの選手です。
  • Beloften…ヨディ・ルコキ(FW)
  • O19…アブデルマレク・エル・ハスナウィ(MF)、ニック・デ・ボント(FW)
  • O17…メルフィン・フィッセルス(MF)、ヤメス・エフモルフィデス(FW)

この他にも暗いニュースはいくつかあります。昨年決勝まで進出したNextGenシリーズですが、今年はベスト16で敗退。昨年はフィッシャーやクラーセンがオランダ国外のメディアでも注目を集めましたが、今年はそこまで注目される選手がいなかったことも気になります。


暗い話題ばかりに触れるのもなんなんで、明るい側面にも触れておきます。O19については、プレセレクションにはGKで選ばれたミッキー・ファン・デル・ハート、MFエル・ハスナウィとFWデ・ボントの他にもFWダンゼル・グラーフェンベルフ、MFシナン・ケスキン、GKピーテル・レーヴェンブルフ、FWクエンシー・メニグが選ばれています。ちなみにNextGenシリーズのHPではメニグが注目選手として紹介されていたりもします。

ただ、いずれにせよ、10年に一度のスターレベルの選手が出てきているわけではないのが現状です。今年はフィッシャーがブレイクしていますが、彼も純粋な生え抜きとは言えない選手。スナイデルのように、8歳の頃からアヤックスのユースで育ってきたようなオランダ人スター選手は、残念ながら出てきていません。


エールディヴィジの抱える問題

よく言われるように、エールディヴィジのすべてのクラブの予算を合わせても、レアル・マドリーの予算には及びません。そして各クラブの財政難は、近年特に顕著です。

2010年、120年の歴史を誇るオランダ最古のクラブ、ハーレムが破産しました。2011年にはRBCローゼンダール、そして2012年にはAGOVVが破産。2009-2010シーズンにオランダの全クラブで計上された負債総額は約100億にもなりました。

KNBV(オランダサッカー協会)はUEFAのファイナンシャル・フェアプレー制度に合致する形で、より厳格なライセンス制度を導入し、クラブの財政状況に関する調査を行いました。この制度の元、KNBVはオランダの各クラブに定期的な財政状況の報告を義務付け、各クラブを財政的に「不適切」・「適切」・「素晴らしい財政状況」の3カテゴリーに分類しました。この結果2010-11シーズンにおいて、13のクラブが「不適切」のカテゴリーに分類されることとなりました。

しかしながら、少しずつ状況は改善されています。2011-12シーズンにおいて「不適切」カテゴリーのクラブは6にまで減りました。

さらに、2012年、FOXが10億円以上とも言われる巨額で、12年間分のエールディヴィジの放映権を獲得。これによって各クラブの放映権料による収入が増えることが期待されています。


最後に

いずれにせよ、短期間でアヤックスやエールディヴィジの苦境が改善される見込みはありません。アヤックスの場合、今夏はエリクセンの放出がほぼ決定的なので、戦力のさらなるダウンは免れませんし、エールディヴィジのクラブが欧州で結果をコンスタントに残せるようになるには長い時間が必要でしょう。アヤックスについては、まずはリーグ3連覇、そして来季こそはCLでグループリーグを突破してほしいですね。


Nick de Bondt







2013年1月26日土曜日

ダフィー・クラーセン ― De Nieuwe Bergkamp


先日のクラシケルでは、フィッシャーのセンセーショナルな2ゴールもあり見事勝利。カップ戦含めると既に今シーズン7ゴールを決めているフィッシャーへの注目はますます高まり、本格的にブレイクした感があります。(UEFAもウェブサイトで彼についての記事を載せていました→http://jp.uefa.com/memberassociations/association=ned/news/newsid=1913253.html


しかし、アヤックスの注目の若手は、もちろんフィッシャーだけではありません。今日フォーカスするのは、昨シーズンデビューしたユース出身のMF、ダフィー・クラーセン。現在負傷中ですが、1ヶ月程度で復帰が見込まれるという報道もあるこのプレーヤーについて、少し書いてみたいと思います。







1993年、アムステルダム近郊のヒルベルサム(Hilversum)で生まれたクラーセンは、2004年、11歳のときにアヤックスにスカウトされ、そこからアヤックスのユースアカデミー、De Toekomstでプレーし始めます。


彼の名が知られるようになったきっかけは、間違いなく去年のNextGenシリーズでしょう。アヤックスユースの10番を背負い、キャプテンとして活躍した彼は、フィッシャーなどのFWに絶妙なパスを送り続けただけでなく、自らも得点を決めてチームの準優勝に大きく貢献しました。

エールディビジデビューは、昨シーズンのNEC戦。投入されてから1分も経たないうちに鮮やかなデビューゴールを叩きこみ、アムステルダム・アレナに衝撃を残します。ちなみにデビュー戦でゴールを決めた選手のリストにはクライフ、ファン・バステン、クライファートなど錚々たる名前が並んでおり、こういった事実も彼への期待が集まる理由でしょう。



ポジションは攻撃的ミッドフィルダーで、FWとしてプレーすることもできる柔軟性を持った選手。爆発的な得点力があったり、奇想天外なクリエイティビティーを発揮するようなタイプの選手ではありませんが、アヤックスのユース育成の基礎となるTIPS(Technique, Insight and Intelligence, Personality, Speed)のモデルを体現する選手である、という説明が非常にしっくりくる選手だと思います。

基礎技術に優れたクラーセンは、トラップの精度が高くワンタッチでも正確にボールをさばくことができます。頭の良い選手で、スペースを見つけて走りこみ、パスを受けてリズムを作るプレーが得意。それでいてゴール前では落ち着き払ったプレーを見せ、難易度の高いシュートもしっかりと枠に飛ばします。ちょうどシーム・デ・ヨングのような選手と言えるかもしれませんが、クラーセンはシームよりももう少しパスの技術に長けている印象です。往年の名選手、リトマネンもしくはベルカンプのような万能型の選手。

De Boer: Gunners zagen al Bergkamp II in Davy Klaassen
こちらはプレシーズンのイングランド遠征の際、デ・ブール監督がホテルでノリッチvsアヤックスの試合を見たアーセナルサポーターからクラーセンについての評価を聞いたという記事。そのアーセナルサポーターはクラーセンは「ベルカンプのよう」と評し、彼がエリア上のスペースを非常に上手く使っていたことを称賛したとのこと。


彼が注目を集めている理由は、彼がオランダ人であり、「10番」であること。アヤックスは90年代半ばのような成績を欧州で残すことはなくなったとはいえ、近年も優秀な若手を輩出し続けてきました。記憶に新しいところで言えばフェルトンゲン、そして現チームで言えばエリクセンやフィッシャー。しかしフェルトンゲンはベルギー生まれ、エリクセンとフィッシャーはデンマーク代表です。幼少の頃からアカデミーに在籍し続けるオランダ人選手で、しかも得点を決められる10番タイプの選手は、スナイデルやファン・デル・ファールトを最後に長らく輩出することができていないのが現状です。シーム・デ・ヨングはエールディビジで継続して素晴らしい活躍を見せていますが、オランダ代表には定着することができておらずファンは今でも「次のスナイデル」を探し続けています。


この2月で20歳になるクラーセンは飛び抜けて若いわけではなく、ほぼ同世代のAZのアダム・マヘルやフィテッセのマルコ・ファン・ヒンケルはすでにチームの主軸として活躍し、オランダのフル代表にも選出されています。それでもクラーセンはアヤックスの今後数年を引っ張る選手に成長する可能性を秘めており、デ・ブール監督もその才能を認めています。


2012/13シーズン前半のほとんどを怪我で棒に振り、2試合の出場に留まったクラーセンですが、2月末頃の復帰が期待されています。後半戦、そしてシーム・デ・ヨングやエリクセンがチームを去るであろう来シーズン、クラブの新たな顔として成長していって欲しいと思います。







2013年1月1日火曜日

Gelukkig Nieuwjaar! / Media Polls

あけましておめでとうございます。

このブログ、最初は英語で書いているブログのサブ的な扱いで始めたものでしたが、最近は忙しくて母語の日本語で書くほうが楽というのもあり、今後はこちらの更新を増やしていきたいと思っています。たまには英語ブログの方も更新したいですが。

日々のニュースなんかだと僕よりももっとしっかりとアヤックスの情報を追っていらっしゃるブロガーの方もいると思いますし、今の時代Goal.comみたいなサイトを見てもいいし、いくつかあるアヤックスのファンサイトやオランダの新聞・サッカー誌をGoogle翻訳か何かで翻訳して読んでもいいし、Twitterやfacebookなんかでも気軽に情報は手に入ります。また、僕はどちらかというとAjaciedとしては新参者でもあります。

なので、今年も最新のニュースを追いかけるというよりは、ちょっとおもしろい視点からアヤックスやエールディヴィジのことをグダグダと語っていこうと思います。今年はサッカーの戦術論にもう少し詳しくなったり、オランダ語も少しは読めるように勉強したいと思っています。

見てくれている人が多いとは言えないブログですが(汗)、何かの拍子で見て下さった方は、今年もよろしくお願い致します。

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さて、アヤックスのファンサイト、Ajax Showtimeにはファンによる投票を行うページ(Media Polls)があります。最近の投票で、比較的投票数が多くて面白いなと思ったものをいくつか翻訳してみます。



  • アヤックスは次の冬の移籍市場で補強をするべき?
はい1340票73%
いいえ492票27%
多くの人が何らかの補強が必要と感じているようですね。今シーズンの終わりにエリクセン、シーム、トビーあたりがごっそりと抜けるような事態も想定されるので、シーズン終了後も見据えた補強がこのタイミングで必要なのかもしれません。



  • ファン・デル・サールは適切な人材?
はい(真のAjaciedだから)1930票85%
いいえ(リーダーではないから)140票6%
いいえ(別の理由で)197票9%
基本的に、クライフの意向に沿って行われたクラブ出身プレーヤーを中心に据えた人事改革はファンからは理解を得ているようです。「真のアヤックス人」(een echte Ajacied)という表現はフランク・デ・ブールに使われているのも見たことがありますね。



  • アヤックスにはサミュエル・アルメンテロス(22)と契約してほしい?
はい(冬に移籍で)1029票37%
はい(夏にフリーで)1043票38%
いいえ、いい選択ではありません702票25%

スピッツ(ストライカー)の獲得候補として昨年夏から噂になっているヘラクレス・アルメロのサミュエル・アルメンテロス(Samuel Armenteros)は1990年生まれの22歳。スウェーデン生まれのストライカーは今シーズン現時点まで17試合で9ゴールと好調を維持しており、来夏には契約満了でフリーになってしまうため、冬の移籍も十分ありえる状況。テクニックがありアクロバティックなゴールを決められる選手なので、前線の活性化のためにはいい選択かもしれません。



  • アヤックスはもう一人スピッツを獲得するべき?
はい(ニクラス・ヘレニウス)989票39%
はい(サミュエル・アルメンテロス)471票19%
はい(上記以外)269票11%
いいえ797票32%

しかし、この質問ではアルメンテロスよりもデンマークのオールボルグでプレーするニクラス・ヘレニウス(Nicklas Helenius)の人気が高い模様。ヘレニウスにはチェルシー、マンチェスター・シティ・フルハムなどのプレミアリーグのクラブの他、フェイエノールトやヴォルフスブルクも興味を示しているとの報道があり、すでにデンマーク代表にも招集されている期待の若手。エリクセンも彼について「非常に才能のあるプレーヤー」と語っています。195cmの長身なので、加入すればチームのプレーの幅も広がりそうですね。ちなみにオールボルグからは今シーズンルーカス・アンデルセンが加入しています。



  • 怪我をしている選手がいない時、誰がアヤックスのスピッツであるべき?

ダニー・フーセン374票16%
コルベイン・シグトールソン1514票65%
ライアン・バベル277票12%
シーム・デ・ヨング168票7%

1位が圧倒的にシグトールソンなのは順当でしょう。早く復帰して欲しいものです。少し面白いと思ったのは、フーセンがバベルよりも上に来ていることでしょうか。バベルは1年間のみで出ていくことがほぼ間違いないという事情も考慮している人が多いと思いますが、フーセンも徐々にファンの信頼を獲得しつつある選手の一人です。ボールも収まるし、あとはプレーの精度を高めてもったいないミスを減らせば化けるかもしれないプレーヤー。一方でシームは個人的にはスピッツではなく飛び出しに特徴を持ったOMFとして成長して欲しいですね。

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たまに今回取り上げたような面白い投票をしていたりするので、これからもチェックしていこうと思います。