アヤックスはつい先程、NACブレダに4-0で勝利。2試合連続の4-0での勝利になります。
輝いたのはハットトリックを決めたクラーセン。前半の1点目はシェーネのパスを冷静にゴール右隅に流し込み、2点目はフィッシャーからの柔らかいクロスを見事なダイレクトボレー。後半、モイサンデルからのロングボールを受け、ワントラップでGKを抜き去りゴール。どの得点もシンプルながら確かなテクニックがなければ不可能な、まさに彼のプレースタイルをそのまま表したような素晴らしいものでした。(ゲームでいうとウイイレもFIFAも彼のこと過小評価しすぎですよね。パッとしない能力値でしかもあんまり成長しない。せめてもうちょっと将来的に成長する設定にしてほしい。)
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さて、今日はワールド・サッカー・ダイジェストの記事についてです。
この雑誌、アヤックスの若手のこともたまに取り上げてくれるのでそこには感謝なのですが、オランダの記事はユトレヒトファンのハンス・フォスさんという方が書いていて、どうもアヤックスに対して厳しいんですよね。
今月号の記事では、要約すると「若手を育てて結果を出すというアヤックスの理念は素晴らしい。しかし、それだけでは勝てない。もっと現実的になるべきなのではないか。このままだと連覇やCLグループステージ突破は厳しい」、というものでした。それ以上でもそれ以下でもない。セルティックやバルセロナへの勝利は華麗にスルー。
まぁ、たぶんこれが一般的な、特段アヤックスファンではないオランダ人の見方なのかもしれませんが、それにしても、「それができたら苦労しねえよ!」と叫びたくなるような意見ですよね。
ようするに、それが中堅選手であれ他チームの優秀な若手であれ、計算できる選手を買う金がないんです。オランダでは中位から下位のチームの若手が活躍すると、まずはオランダ国内のビッグクラブ、つまりアヤックス、PSV、フェイエノールト、トゥエンテあたりへの移籍が噂されますが、移籍金の折り合いがつかなかったり、給料の折り合いがつかなかったりで、最近はアヤックスに来てくれる若手の実力者が少ないのが現状です。ナルシンもマヘルもPSVを選び、海外リーグへの挑戦は時期尚早と思われるようなアサイディやファン・ヒンケルも結局プレミアリーグを選択。もちろん、オランダの他のチームに比べればアヤックスだって金満ですが、PSVには敵わないし、国外のビッククラブの予算とは大きな隔たりがあるわけです。
ボスマン判決以降、アヤックスはじめオランダのクラブが皆こういった状況に置かれていることは、オランダ人ならよくわかっているはず。それを「もっと現実的に」と言われても、「あなたがもっと現実的になったほうがいいんじゃ…」という感想です。
アヤックスにとっては、スレイマニが苦い思い出になっているのではないでしょうか。2007年にヘーレンフェーンで目覚ましい活躍を見せたスレイマニを翌年アヤックスはオランダ国内での移籍では最高額となる1625万ユーロ(当時のレートで約27億2500万円)で獲得、当然高額のサラリーが支払われることになりましたが、最終的にはレギュラー落ちしてしまい、いい結果を残すことができませんでした。
もちろんスレイマニはそれなりの活躍はしました。彼のスピードとテクニックは間違いなくアヤックスの武器でしたし、久しぶりのリーグ制覇の原動力にもなっていたと思います。しかし、それが投資した額に見合う活躍だったかというと首を傾げざるを得ない結果で、ファンからは批判の対象になってしまいました(彼自身にとっては少し酷ですけどね…)。
好むと好まざるとにかかわらず、限られた予算の中で若手を育ててやっていくしかない。その中で、時としてフリーで獲得できるポウルセンのような選手や、ボージャンのようなローンの選手を入れつつ、やりくりしていくしかないんですよね。
※ちなみに立ち読みでざーっと読んだ印象だけでこれ書いてますので、もしかしたらハンスさんの意見と照らしあわせて的はずれな文章になっているかもしれませんが、あしからず。
ミッドウィークにはいよいよ敵地でのCL最終節ACミラン戦。アウェーでの戦いですし、当然チーム力には差があります。また、キャプテンのシーム・デ・ヨングは欠場の見込みになっています。ただ、ブリント、セレロ、クラーセンの中盤もばっちり機能し始めて、現在チームの調子は完全に上向き。この勢いでサプライズを起こしてほしいものです。
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